舞台裏: 飛行する鳥たち
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舞台裏: 飛行する鳥たち

双眼鏡を手に空を見上げながら、『プラネット ズー 2』の鳥類が誕生するまでの開発の舞台裏をのぞいてみましょう!

飼育員の皆さん、こんにちは!

今回の「舞台裏」では、『プラネット ズー 2』に登場する新たな飛行する鳥類がどのように作られたのかをご紹介します。

双眼鏡を手に空を見上げながら、『プラネット ズー 2』の鳥類が誕生するまでの開発の舞台裏をのぞいてみましょう!


空を見上げて

飛行する鳥たちは、企画の初期段階から『プラネット ズー 2』の核となる要素の一つでした。しかし、その実現には、氷山のように水面下に数多くの課題が隠されており、一つひとつ解決していく必要がありました。

『プラネット ズー 2』のすべての動物と同様に、ゲーム向けのモデルと解剖学的な正確さの両立を目指し、可能な限りそれぞれの種を忠実に再現しています。飛行する鳥では、飛翔羽の枚数や羽根一枚一枚のシルエット、翼を閉じた状態と広げた状態での構造、羽色や模様、雌雄の違いなど、数多くの要素を考慮する必要がありました。

Stock image of a horned owl

また、ゲーム業界には、『プラネット ズー 2』が目指すような高いビジュアル品質を備えたゲーム向けの鳥類表現の参考例が、ほとんどありませんでした。多くのゲームでは、鳥は背景を彩る存在として扱われることが多く、処理負荷や制作コストの都合から比較的シンプルに作られています。しかし、『プラネット ズー 2』では、鳥たちはまさに主役級の存在です!

ほかの動物たちがどのように命を吹き込まれたのかは、これまでの「舞台裏」でご紹介しています。

新たな飛行する鳥類を実現するため、Frontier の開発チームは、これらの動物専用となる、独自の高度な制作パイプラインを開発しました。このパイプラインでは、翼を閉じた状態と広げた状態のメッシュをアニメーターが自由に切り替えられるようになっており、鳥たちの飛行や動きに合わせて自然な表現を可能にしています。

Great hornbill 3d model for Planet Zoo 2

これらのアセットを制作するにあたっては、キャラクターアート、リギング、アニメーションの各チームが綿密な計画を立て、飛行する鳥ならではのさまざまな課題を乗り越えるために密接に連携しながら開発を進める必要がありました。

Sculpt of great hornbill for Planet Zoo 2

最初の技術的な課題は、翼を広げた状態と翼を閉じた状態のメッシュを別々に作成し、それぞれが胴体や互いに継ぎ目なく接続されるようにすることでした。これは、パズルのピースがぴったりとはまるようなイメージです。この仕組みにより、鳥のモデルは翼の開閉に応じて使用するメッシュを切り替えられるようになり、その切り替えも可能な限り自然で、プレイヤーに気付かれないものになっています。

そのために、まず片方の翼を広げ、もう片方の翼を閉じた状態の鳥を造形し、胴体自体は完全な左右対称になるよう制作します。ゲーム用にモデルを最適化した後、翼を胴体から切り離し、それぞれを左右反転して右側用と左側用の翼を作成します。この工程によって、翼を広げた状態と閉じた状態のメッシュを違和感なく切り替えられるゲーム用モデルが完成します。

Wing sculpts for great hornbill in Planet Zoo 2

羽根そのものも、開発チームにとって大きな挑戦でした。

『プラネット ズー 2』の鳥は、それぞれ専用に制作されたフェザーカード、手描きのテクスチャ、そして独自開発のファーシェーダーを組み合わせて表現されています。私たちの優秀なキャラクターアーティストは、膨大な時間をかけてフェザーカードを 1 枚ずつ制作・配置し、それらを丁寧に重ね合わせることで、翼や尾羽、とさかを正確に再現しています。鳥によっては、1 羽に数百枚ものフェザーカードが使われることもあります!

Top down view of white tailed sea eagle model in Planet Zoo 2

これらは、『プラネット ズー 2』で鳥の翼を構成する複数のレイヤーを表現するうえで重要な役割を果たしています。

  • メッシュ - 翼の土台となる部分で、骨格や筋肉の構造を表現します。
  • 飛翔羽 - フェザーカードをメッシュへ 1 枚ずつ差し込み、密に重ねて配置しています。それぞれの羽根はアニメーションによって個別に動きます。
  • 三級風切羽 - 飛翔羽の上、場合によっては下にも重ねて配置されるフェザーカードです。各レイヤーを自然につなぐ役割を担います。

鳥の種類によっては、さらに次の 2 つのレイヤーが追加されます。

  • ケープレット - 胴体上部や翼に重なる構造で、背中側の羽毛を表現します。一般的に、翼の開閉に合わせて、広げた状態用と閉じた状態用が用意されています。
  • ポケット - 通常は胸部や翼メッシュ下部に重なる構造です。翼を閉じた際に、その翼が羽毛の「ポケット」に収まるようになっており、実際の鳥と同じ挙動を再現しています。

鳥のテクスチャ制作もまた非常に手間のかかる工程でした。鳥ごとに異なる羽毛や模様を再現するため、数多くの手作業による細かな描き込みが必要だったのです。

鳥は種ごとに求められるアプローチが大きく異なるため、キャラクターアートチームは、この作業のために膨大な数の羽毛ブラシや各種素材をライブラリ化しました。また、テクスチャ制作では、翼を切り替える際のテクスチャ同士のつながりや胴体との境界にも細心の注意を払いました。これにより、翼の開閉時にも違和感のない切り替えを実現しています。

Completed long eared owl model in Planet Zoo 2

最終的には、キャラクターアート、アニメーション、リギングの各チームが試行錯誤と共同作業、そして研究開発を重ね、飛行する鳥を制作するためのパイプラインを完成させました。その成果として生まれたのが、『プラネット ズー 2』に登場する、美しく、そして開発史上でも特に複雑なアセットとなった素晴らしい鳥たちなのです!


飛行の基礎を身につける

『プラネット ズー 2』に登場する新たな飛行する鳥たちにとって、何より重要なのは、もちろん飛ぶことです!

飛行は特に複雑な移動方法であるため、チームは滑らかな飛行経路や、実際の鳥の動きを再現したアニメーションによって、本物らしい飛行表現を実現するために多くの時間と労力を費やしました。たとえば、飛行中は飛行の段階に応じて、十分な揚力を生み出したり上昇したりするために必要な力が変化します。これを表現するため、急上昇時、緩やかな上昇時、高度を維持している時など、それぞれの状況に応じて羽ばたきの強さが変化する動的なシステムを開発しました。さらに、飛行中に空気の流れが鳥の動きや羽毛へ与える影響を再現するため、「ノイズ」システムも導入しています。

水生動物が水深ごとの好みを持つのと同様に、鳥にもさまざまな飛行パラメータや行動傾向が設定されています。それぞれの種には、可能であれば飛行したい高度が設定されているほか、その高度でどのように行動するかも細かく調整できます。たとえば、鳥が真高度 (海抜高度) を基準に飛ぶか、対地高度 (地面からの高さ) を基準に飛ぶかを選択できます。これにより、谷では高度を下げて飛ぶのか、それとも谷の上空を滑空するのかといった、地形への反応を作り分けられます。

こうしたパラメータによって、大型の鳥と小型の鳥、あるいは機敏に飛ぶ鳥と、少しおっとりした飛び方をする鳥など、それぞれ異なる飛行パターンを表現できます。その結果、渓谷の上空を舞うワシと、熱帯雨林の樹冠の下を飛ぶオオサイチョウでは、まったく異なる飛び方を見せてくれるのです。

鳥の着地についても、あらゆる方向から、どのような地面にも滑らかに着地できるようにする必要がありました。同時に、鳥によって着地の仕方も異なり、長く滑空してから降りる種もいれば、短く素早く着地する種もいることを考慮しなければなりませんでした。そこでアニメーションチームが種ごとの特徴を表現できるよう、各鳥の着地アニメーションについて、着地点までの距離や速度を細かく調整できる仕組みを設計しました。その結果、それぞれの種に合わせた自然でリアルな着地動作を実現しています。

ゲーム内で初めてオジロワシが飛び立った瞬間は、チームにとって忘れられない出来事でした。もちろん、その時点ではまだ上手に着陸することはできず、しょっちゅう地面へ突っ込んでは、そのまま動かなくなっていました。それでも、その光景は開発初期の私たちに大きな刺激を与え、鳥たちをさらに改良し、磨き上げていく原動力となったのです。


鳥の頭脳

鳥が飛ぶためのシステムを構築するだけでは十分ではありません。どのように着地し、止まり木に止まり、周囲の環境と関わり、新しい動物の脳フレームワークを活用するのかも考える必要がありました。

飛行する動物も、『プラネット ズー 2』のほかの動物と同じ思考システムと意思決定プロセスを使用しています。しかし、利用する行動や状況の種類は、陸生動物とは多少異なります。

たとえば、主に樹上で生活する鳥は止まり木に止まることを好みます。これは、木や一部の飼育エリア用オブジェクトに止まれるようにする、本作の新しい行動です。鳥は種ごとの好みに応じて、こうした止まり場で翼を伸ばしたり、日光浴をしたりといった行動も見せます。一方で、より地上での生活を好む鳥は、地面や浅瀬を歩き回ることを好みます。

また、種ごとに飛ぶことへかかる負担の評価も異なり、それが行動の選択にも反映されます。たとえば、飼育エリアの反対側にある餌場へ向かう場合でも、水辺を歩いて生活する鳥と樹上性の鳥では、その行き方が異なります。樹上性の鳥は、歩いて向かうより飛んだ方が効率的だと判断します。一方、水鳥は、可能であれば陸上や水中を歩いて向かうことを選びます。

止まり木に止まる行動の実装も、私たちにとってはかなり複雑な課題でした。動物が止まり木に止まれるからといって、そこまで障害物のない経路が確保されているとは限らないからです。さらに、本作には物理演算に対応した止まり木もあり、動物は止まり木の揺れに合わせて姿勢を変え、一緒に動かなければなりません。そのため、さらに複雑な処理が必要になりました。

こうしたシステムの実装中には、思わず笑ってしまうようなハプニングも数多くありました。しかし、それらすべてが、鳥たちの行動をより豊かでリアルなものにするための糧となったのです!


巣作りの準備

初代『プラネット ズー』では、卵生動物の繁殖を簡略化するため、巣の要素は導入せず、すべての動物で同じ生児出生システムを採用していました。

『プラネット ズー 2』では、新たに加わった飛行する鳥たちに加え、前作から引き続き登場する飛べない鳥や卵を産む爬虫類がいることから、巣作りの行動を実装する絶好の機会となりました。

これらの動物が繁殖するには、飼育エリア内に繁殖ペアごとに適切な巣を設置する必要があります。巣を必要とする動物は、飼育エリア内に巣が設置され、それを自分たちの巣として確保するまで繁殖できません。交尾の後、メスは巣に産卵します。その後は種によって異なりますが、オスまたはメス (あるいは両方!) が卵を温めます。一方、爬虫類では少し仕組みが異なり、卵は基本的に自然にふ化するまでそのままにされます (母親が巣を守る種もいます)。

卵がふ化すれば、新しい仲間たちの誕生です!

Nestbound secretary bird model in Planet Zoo 2
社内では、鳥をはじめ、すべての動物に名前が付けられています。その名前は、その動物を担当したキャラクターアーティストが決めています。巣で過ごすこのヘビクイワシの名前は Mr Pickles です!

爬虫類や飛べない鳥は、初代『プラネット ズー』と同様、幼体になると自由に歩き回れるようになります。一方、飛行する鳥は、ふ化した後もしばらくは巣の中で過ごし、親鳥に育てられます。巣立ちの時期を迎えると、ふわふわした幼鳥の羽毛は成鳥の羽へと生え変わります。しかし、この段階ではまだ幼体であり、性成熟するまでは成体の個体数制限には含まれません。

巣作りは鳥類を特徴付ける重要な行動であり、これらの新しい飛行する鳥たちが健やかに暮らしていくためにも、飼育員による適切な管理が欠かせません。


翼を広げる場所

新たに飛行する動物が加わったことで、飼育員は鳥舎というまったく新しい形の飼育エリアを作れるようになりました!

飼育エリアは、フェンスの支柱や、必要に応じて屋根の支柱に屋根を取り付けることで覆えます。これにより、鳥たちが逃げ出さない空間を手軽に自由な形で作ることができ、来園者と動物の双方の安全を守れます。

Aviary building tools in Planet Zoo 2

私たちはこれらの飼育エリアを鳥舎と呼んでいますが、この屋根はほかの飼育エリアでも使用できます。木登りが得意な動物や、特に活発な動物のために、より多彩な飼育エリアを作るのにも最適です。

『プラネット ズー 2』に登場する飛行する動物には、すべて飛行可能エリアの条件が設定されています。そのため、鳥類飼育エリアを設計する際には、この条件を満たす必要があります。水生動物に適した水深があるのと同じように、鳥たちにも思い切り翼を広げて飛べるだけの十分な空間が必要です。

適切な広さの鳥舎を作るだけでなく、止まり木や遊具充実品、餌場、そして繁殖のための巣も十分に用意してあげましょう。

鳥は飛び回り、多くの種は木に止まることを好むため、来園者は見上げて初めて目当ての動物を見つけることも少なくありません。来園者が動物を見やすいようにするため、『プラネット ズー 2』では、鳥舎の内外に設置された高架歩道が、動物園の定番の景観となるでしょう。

ぜひ「注目要素」で、水生動物の魅力をさらにご覧ください!
 


さらなる高みへ

水生動物と同様に、飛行する鳥たちの実装は『プラネット ズー 2』にとって大きな飛躍となりました。本物らしい表現を追求するためには、新たな制作工程や技術、そして数え切れないほどのアイデアを出し合う議論が必要だったのです。

こうした努力が実を結んだことを、開発チーム一同とても嬉しく思っています。そして 10 月には、皆さんがこれらの新しい飛行する動物たちを、自分だけの動物園や野生動物保護区へ迎え入れてくださることを、さらに楽しみにしています。


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